最終更新日 25/06/17
国内スタートアップ注目企業

【mgh株式会社】本田圭佑ら創業チームが挑む次世代スポーツウェアブランド

アパレルスポーツ
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(引用:PR TIMES)

スポーツウェア業界では近年、高価格帯のハイブランド商品が主流となり、「欲しいウェアは高すぎて手が出ない、一方で安価な製品では魅力を感じない」という課題が浮き彫りになっている状況です。

こうした中、mgh株式会社は次世代スポーツブランド「mgh(エムジーエイチ)」を立ち上げ、この常識を覆そうとしています。

同社は機能性・デザイン性に優れた製品を 「誰もが手に取りやすい価格」 で提供することで、市場に“革命”を起こすことを目指しています。

本記事では、同社の提供する基本サービスに焦点を当て、その特徴や今後の展望について紹介します。

事業内容:次世代スポーツブランド『mgh』の概要と差別化ポイント

(引用:PR TIMES)

mgh株式会社が展開する次世代スポーツブランド『mgh』は、ブランドスローガンに 「UNLOCK YOURSELF」(自分を解き放て)を掲げ、すべての人の“内なる可能性”を信じるブランドです。

ブランド名「mgh」は物理学の位置エネルギーの公式(Mass×Gravity×Height)に由来し、一人ひとりが持つポテンシャルエネルギーを解放することをサポートしたいという想いが込められています。高価格化とハイブランド信仰が加速するスポーツウェア市場に一石を投じるべく、同ブランドでは機能性・デザイン性を追求しつつ手の届きやすい価格設定を徹底しています。

他社との差別化ポイントは、「高機能×洗練デザイン×リーズナブルプライス」の三立です。トップアスリートも認める高機能素材や最新のプロダクト技術を採用しつつ、あえて価格帯を抑えることで初心者から上級者まで幅広いユーザーにアプローチします。

実際、ブランド第一弾となる『mgh CORE4』では、スポーツに必要な基本アイテム4点(Tシャツ・ショーツ・ソックス・シューズ)をセットにし、税込24,860円という手頃な価格で提供しました。高品質な素材(吸水速乾・伸縮・軽量・耐久性に優れた生地)と快適な設計を盛り込みながら、この価格帯に収めた点はユーザーに驚きを与え「この値段で、このクオリティ?」という声を引き出す狙いがあります。

ターゲットとするユーザー層は、「スポーツを始めてみたい」「運動で健康になりたい」「新しい自分に挑戦したい」と願うすべての人です。mghはスポーツが特別な人だけのものではなく日常に溶け込むものと捉え、初心者でも気軽に手に取り、第一歩を踏み出せるブランドを目指しています。

これにより、スポーツに興味はあるものの従来のハイブランド志向や価格面で一歩踏み出せなかった層のハードルを下げ、誰もがスポーツの持つ力を日常で享受できるよう支援していきます。

SPORTS BULL創業者×本田圭佑×GRIT NATION、注目のトリオが手がけるmgh

(引用:公式ホームページ)

mgh株式会社は現時点で外部資金調達の実績はなく、創業メンバーの経験とビジョンを武器に事業をスタートしています。

代表取締役社長(CEO)を務める黒飛 功二朗氏は、学生スポーツ映像配信サービス「SPORTS BULL(スポーツブル)」の創業者として知られ、アマチュアスポーツ界の支援やデジタル化に長年取り組んできた実績があります。広告代理店でのデジタルマーケティング経験を経て起業した黒飛氏は、「スポーツの持つ力をすべての人に届けたい」という強い想いを抱き、本ブランドの立ち上げに至りました。

取締役でCVO(Chief Visionary Officer)を務める本田 圭佑氏は言わずと知れた元サッカー日本代表のレジェンドです。彼は世界各国でのプレーや経営者・投資家としての経験をもとにブランドのビジョン策定やグローバル展開をリードしており、「目指したいのはカッコ良くてリーズナブルなブランド。スポーツや運動に触れたい人のハードルを少しでも下げたい」と語っています。

もう一人の創業取締役CPO(Chief Product Officer)林 周一郎氏は、スポーツカルチャーブランド「GRIT NATION」の創業者で、トップアスリートの身体理論を社会に広めてきた人物です。

このようにスポーツビジネスの専門知識と多様な強みを持つ3名がタッグを組むことで、資金力以上に盤石な経営基盤と戦略眼を確保している点が同社の特徴と言えます。

現在、mgh株式会社は初期プロダクトの市場テストとブランド認知向上に注力しています。先述の限定発売『mgh CORE4』は1000セットの抽選販売という形で2025年6月に実施されましたが、その好評を受けて2025年10月頃には女性向けライン(“W’s CORE”)のリリースを予定しており、同じく1000セット限定で展開する計画です。

さらに2026年2月にはメンズ・ウィメンズ両方の本格ラインナップをローンチし、一般販売へと移行する予定で、以降は春夏シーズンの商品展開を軸に事業を拡大していく見通しです。

本田氏も「せっかくやるからにはグローバルに展開していきたい」と語っており、日本国内にとどまらず海外市場への進出も視野に入れた成長戦略を描いています。卓越した発信力を持つ創業メンバーと明確なビジョンの下、mgh株式会社は資金調達に頼らずとも着実にステップを踏みながらブランドの認知拡大とユーザーベースの構築を進めているのです。創業から間もないスタートアップでありながら、着実なプロダクト戦略と発信力で国内外から注目を集めています。

市場規模:世界約47兆円、日本6,470億円へ ── 拡大続くスポーツアパレル市場

(出典:矢野経済研究所の調査を基に作成)

上図はスポーツアパレル市場の国内外規模推移を示したものです。世界のスポーツアパレル市場規模は2022年時点で約2,977億米ドル(約30兆円)と推計されており、2029年には約4,743億米ドルに達する見込みです。年平均成長率(CAGR)はおよそ6〜7%と堅調で、健康志向の高まりやアスレジャー(スポーツ×ファッション)の流行、素材技術の革新などを追い風に今後も拡大が続くと予測されています。

一方、日本国内のスポーツアパレル市場規模は2024年に約6,255億円(前年比+2.7%)まで回復しました。コロナ禍を経てスポーツイベントや日常の運動需要が戻り、アウトドアウェア人気なども市場を牽引しています。矢野経済研究所の調査によれば、2025年には国内市場規模が約6,470億円に達すると予測され、年率3%前後の緩やかな成長が続く見通しです。これは国内市場がほぼコロナ前の水準を超え、安定成長期に入ったことを意味します。

このように世界市場では中長期的に高成長が見込まれ、国内市場も堅調に推移しています。mgh株式会社が挑む「高機能×低価格」戦略は、拡大するグローバル需要においても十分戦う余地があり、また国内市場においても価格感度の高い層を取り込みつつ市場全体を活性化させる可能性があります。

特にアスレジャー人気や日常的なフィットネス志向が世界的トレンドとなる中、同社のコンセプトは時流に合致していると言えるでしょう。今後、グローバル展開や商品ライン拡充が計画通り進めば、急成長する市場の中でmghが存在感を示すことも十分に期待できます。

会社概要

  • 会社名:mgh株式会社
  • 所在地:東京都港区西新橋3丁目16−11 愛宕イーストビル13F
  • 設立年月日:2025年4月
  • 代表者名:黒飛 功二朗
  • 公式HPhttps://world-mgh.com/

まとめ

mgh株式会社は、高品質でありながら手に取りやすい価格のスポーツウェアを提供することで業界に変革をもたらそうとする意欲的なスタートアップです。その挑戦は、スポーツの素晴らしさをより多くの人々に届けたいという創業チームの熱意に支えられています。

今後は製品ラインナップの拡大や海外展開を含む成長戦略のもと、国内外でのプレゼンス向上が期待されます。スポーツアパレル市場の拡大トレンドを追い風に、mgh株式会社がどのように市場にインパクトを与えていくのか注目が集まります。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

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