最終更新日 25/10/23
国内スタートアップ

知を社会へ――東京大学発スタートアップが切り拓く次世代テクノロジー4選

まとめ記事大学発
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大学の研究成果を社会へ還元する「大学発スタートアップ」が日本でも急増しています。特に東京大学は、AI、量子コンピュータ、ライフサイエンス、データサイエンスなど、最先端の研究分野から次々と起業家を輩出する拠点として注目を集めています。

近年では、産学連携やベンチャー支援体制の整備により、「研究のための研究」から「社会のための研究」へという流れが加速しており、大学発の知見がビジネスを通じて新しい社会価値を生み出す時代が到来しています。

今回紹介するのは、そんな東大発スタートアップの中でも、テクノロジー×社会課題解決の観点から注目される以下の4社です。それぞれの企業の個別記事も併せてごらんください。

  • LocationMind株式会社――人流データから事業機会・リスクを分析
  • 株式会社CULTA――気候変動に対応した品種を10倍速で開発
  • 株式会社QunaSys――量子コンピュータの社会普及を目指す
  • 株式会社EdgeLab――建設業界をAIで革新

LocationMind株式会社――人流データから事業機会・リスクを分析

(引用:https://locationmind.com/

LocationMind株式会社の事業は、人流データ(「いつ、どこに、どれくらいの人がいるか」という人の移動や滞在に関するデータ)の解析をもとにしたAI事業宇宙事業です。
同社はこれらの事業を通して世界最大の位置情報銀行を目指しており、現在では、80か国を超える位置情報を取り扱うまでに成長しています。
2024年9月にはシリーズBで総額31.7億円の資金調達に成功しており、業界でもますます注目度が高まっています。

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株式会社CULTA――気候変動に対応した品種を10倍速で開発

株式会社CULTA(カルタ)は、気候変動に対応できる作物を、従来の10分の1の期間で開発する「高速育種技術」を提供しているスタートアップです。耐暑性のあるイチゴや酸性土壌でも育つサツマイモなどを開発し、気候変動で作物が育たなくなる問題の解決に取り組んでいます。
また、自社品種の開発に加え、大手食品企業と協力し、農産物の耐暑性向上に関する共同研究も実施中です。

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株式会社QunaSys――量子コンピュータの社会普及を目指す

(引用:QunaSys公式HP)

株式会社QunaSys(キュナシス)の主な事業は量子コンピュータを上手に活用するアルゴリズム研究と、それをユーザーが簡単に使えるようなソフトウェア開発の2つです。同社はこれにより量子コンピュータが社会で活用されることを目指しています。
2024年11月にはシリーズB2ラウンドで総額17億円の資金調達を行ったと発表しました。さらに、三井住友銀行と5億円のコミットメントライン契約を結び、KDDI株式会社および京セラ株式会社と資本業務提携に向けて合意したことも公表しており、さらなる事業の拡大が期待されています。

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株式会社EdgeLab――建設業界をAIで革新

(引用:PR TIMES

株式会社EdgeLab(エッジラボ)は、建設業界の業務に特化したAIエージェント(対話型AI)や画像認識システムの開発を手掛けています。日本の建設業界は巨大市場でありながらデジタル化の遅れが指摘されており、人手不足や生産性の低迷も深刻な問題とされています。
そのような状況の中で同社は「建設業界でAIエージェントが当たり前に活躍する世界を実現する」ことをミッションに掲げ、遅れている建設現場のDXを推進しようとしています。

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まとめ

大学発スタートアップは、研究成果を社会に実装する「知の循環」を担う存在です。特に東京大学発の企業は、AIや量子、カルチャー、空間情報など、分野を越えて社会変革を牽引する多様なイノベーション源となっています。
学術と産業、理論と現場をつなぐこれらの企業の動きは、日本のイノベーションエコシステムの未来を占う重要な一歩といえるでしょう。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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