最終更新日 25/12/29
国内スタートアップ

【株式会社Low Code】Microsoft環境を活用し、生成AIとローコードによる業務効率化を実現

AIDXITシステム開発・サービス
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(引用:公式HP)

生成AIやローコード技術はビジネス現場で急速に導入が進みつつありますが、導入後に「使いこなせない」「実務に落とし込めない」といった課題が多くの企業で見られます。特に既存のIT環境として一般的な Microsoft 365 と生成AI機能を組み合わせても、活用定着には体系的な支援が不可欠です。
株式会社Low Code は、Microsoft 365 Copilotをはじめとする生成AIツールやローコード/ノーコード技術を 業務レベルで定着させる支援 を行う企業です。多くの組織が抱える「導入したが効果が出ない」という課題に対して、研修・実践・コミュニティ形成まで一気通貫で支援し、生産性向上の実現をサポートしています。
本記事では、株式会社Low Codeの事業内容や資金調達動向、市場の規模等について詳しく紹介します。

事業内容①:Generative AI In-house

(引用:PR TIMES)

多くの企業が生成AIを導入しても、現場で効果的に活用できていないという問題に直面しています。これは、ツールの導入後に社員がその使い方や活用法を理解できていないことが主な原因です。
「Generative AI In-house
」は、企業がMicrosoft 365 Copilotなどの生成AIを業務で実際に活用できるよう支援するサービスです。このサービスは、単なるツールの導入にとどまらず、社員が現場で生成AIを活用し、自発的に業務に取り入れるための研修やサポートを提供します。

他のAIツール提供者が単なるライセンス提供や研修にとどまるのに対し、「Generative AI In-house」は、Microsoftのベストプラクティスに則り、研修・ハッカソン・社内コミュニティ形成を行うことで、Copilot(Copilot for Microsoft 365含む)の社内での利活用を促進します。

「Generative AI In-house」の最大のメリットは、業務の効率化と生産性向上です。社員が実務で生成AIを活用することで、時間の節約や業務の質向上が期待できます。また、定着化を支援することで、長期的なコスト削減も見込まれます。

事業内容②:Low Code In-house

「Low Code In-house」は、企業内でのローコードアプリ開発の内製化を支援するサービスです。
Microsoft 365 や Power Platformを活用し、非IT部門の社員でも自分でアプリを開発できるよう支援します。このサービスは、特にIT部門の負担軽減と業務の迅速な改善を目指しています。
このサービスの最大の特徴は、ローコード開発を単なる教育で終わらせることなく、組織横断での内製化文化を作り上げることです。研修や実務での支援により、社員が自分でアプリを作成できる能力を高め、さらにその文化が会社全体に広がるように支援します。
多くの企業が直面している課題は、IT部門に対する業務依存です。業務部門からのアプリ開発依頼が滞り、業務改善が進まないことが問題となっています。「Low Code In-house」は、社員自身が業務ニーズに合わせてローコードツールを用いて自社アプリを内製化できるようにすることで、IT部門の負担を軽減し、企業全体のアジリティを高めます。

公式リリースから2か月で導入社数10社突破!

(引用:PR TIMES)

Low Code In-houseは提供開始から2ヶ月で、九州電力グループである株式会社キューデン・インターナショナルをはじめ、大手企業のDX推進のために計10社以上の導入が進みました。
今後も企業の生産性向上に寄与するとして、Low Code In-houseの活用は進むと考えられます。

事業内容③:AI Agents In-house

「AI Agents In-house」は、企業の業務を自動化するためのAIエージェントの開発・運用支援サービスです。
このサービスでは、特定の業務フローに沿って判断・実行できるAIモデルを構築し、繰り返し業務を効率化することで、社員の負担を軽減します。
「AI Agents In-house」は、AIエージェントの導入後、 運用面での支援と教育を行い、AIの利用が定着するまで支援します。単にAIエージェントを開発するだけでなく、実際に業務で使い続けるための仕組み作りを行う点が大きな特徴です。
企業が抱える課題の一つに、繰り返し業務の負担があります。これらの業務は、従業員が費やす時間を無駄にし、本来の付加価値業務に集中できなくなります。AIエージェントは、これらの業務を自動化することで、社員がより創造的な仕事に集中できる環境を提供します。
特に、定型業務や判断業務の自動化を目指す企業で、AIを導入したいと考えている経営層にこのサービスは適しています。

資金調達:4億円の融資形式での調達を実施

(引用:PR TIMES)

株式会社Low Codeは、2025年12月に総額4億円 の資金調達を実施しました。この資金調達は、ローコード開発プラットフォームや生成AI活用支援を加速させるための重要な一歩となります。調達元はみずほ銀行および地方銀行で、今回はシリーズAやBのラウンドではなく、あくまで融資の形式で調達されたことが特徴的です。

資金の活用先と戦略

人材採用と育成
生成AIやローコード技術に精通した専門家の採用や既存社員のスキルアップを図るための投資です。特に、顧客支援やプロジェクトマネジメントを担える人材の強化が求められています。

サービスの拡充と技術開発
生成AIやローコードプラットフォームを駆使した新しいサービスをさらに多くの企業へ提供するための技術開発が行われます。特により高度なデータ解析機能や自動化機能の追加、企業向けの柔軟なカスタマイズ対応が求められるため、これに対応するシステム開発や実績づくりが進められます。

・事業拡大とマーケティング活動
事業拡大に伴い、Low Codeのマーケティング活動にも投資が行われます。特に、B2B市場に向けた広報活動や、新規顧客の獲得を目指した戦略的なキャンペーンが計画されています。現在提供しているサービスの認知度を高め、企業における活用事例を積極的に広めることが狙いです。

市場規模:急成長するローコード/ノーコード開発市場

(引用:ITR)

ローコード/ノーコード開発市場は、国内においても急速に成長しており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速する重要な技術となっています。特に、日本国内でのローコードの導入が進んでおり、企業が迅速に業務アプリケーションを開発し、業務改善を進めるためのキーテクノロジーとして位置づけられています。
日本国内のローコード/ノーコード開発市場は、2023年に約812億円の規模を誇り、前年度比で14.5%の成長を記録しています。さらに、2028年には1.8倍に拡大し、1,400億円規模に達すると予測されています。
これは、企業の業務デジタル化を支える重要な技術として、ローコードプラットフォームへの需要が急増していることを示しています。

会社概要

  • 会社名: 株式会社Low Code
  • 所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田7丁目1番10号6F
  • 設立: 2022年2月28日
  • 代表者:代表取締役社長 文山 泰汎
  • 公式HP:https://lowcode.co.jp/

まとめ

株式会社Low Codeは、Microsoft 365 CopilotやPower Platformを軸に、生成AIとローコード技術を企業現場に定着させる支援を提供するスタートアップです。単なる導入支援に留まらず、研修・実践・社内コミュニティ形成まで包括的に支援することで、企業の生産性向上とDX推進を後押ししています。
急速に拡大する生成AI・ローコード市場の中で、実務活用に特化した支援は大きな価値を持ち、今後も成長が期待されます。Low Codeのような企業は、産業全体のデジタル変革を推進する重要なプレイヤーとして注目に値します。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。株式会社Low Codeのように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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