最終更新日 26/01/30
国内スタートアップ

【RUN.EDGE株式会社】スポーツ映像解析技術でパフォーマンス向上を支援

アプリ開発システム開発・サービススポーツ
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(引用:PR TIMES

デジタル技術の進展により、映像データはプロスポーツや教育、企業の活動における重要な資産となっています。選手のパフォーマンス分析や戦略立案、教育現場での学習効率向上など、映像をどのように価値あるデータとして活用するかがビジネス競争力を左右するようになりました。こうした課題に対し、RUN.EDGE株式会社は「『シーン』で社会活動をアップデートする」というミッションを掲げ、映像分析技術を使って新たな体験を創り出しています。RUN.EDGEは「PITCHBASE」「FL‑UX」を開発し、国内外のプロ・アマチュアチームのパフォーマンス向上や戦略強化を支援しています。これらの技術は単なる映像ビジュアライゼーションにとどまらず、データドリブンな意思決定を可能にする点で高い評価を受けています。本記事では、株式会社RUN.EDGEの事業内容や創業経緯、市場の規模等について詳しく紹介します。




事業内容①:野球チーム向け映像分析アプリ「PITCHBASE」

(引用:run-edge.com

RUN.EDGEが提供する「PITCHBASE」は、野球チーム向けの映像分析アプリケーションです。従来の映像記録は単に撮影・保管されるだけでしたが、PITCHBASEは「投球シーン」や「打撃シーン」など特定の映像を即座に検索・再生することができます。この機能により、選手やコーチは効率的に映像を閲覧・分析し、戦術立案や技術改善に活かすことが可能です。
映像を分析ツールとして活用することで、個々の選手の成長促進やチーム全体の戦略立案を科学的データで支援する点が挙げられます。従来は専門スタッフが時間をかけて映像を確認していた作業を、PITCHBASEが効率化することで、スポーツ現場の生産性が大幅に向上します。
PITCHBASEは国内プロ野球チームに広く採用されているほか、アメリカ大リーグでも導入が進んでおり、グローバルな競技環境でのデータ活用を後押ししています。
最新では米Synergy Sportsと連携したスカウティング機能の提供も始まり、より高度なデータ解析と映像の統合利用が可能になりました。これらはユーザーがデータと映像をシームレスに活用できる点で差別化されています。

事業内容②:多種目対応 戦術・コミュニケーションアプリ「FL-UX」

(引用:fl-ux.run-edge

「FL‑UX」は、サッカーやバスケットボール、ラグビーなどフィールドスポーツ全般を対象としたリアルタイム戦術分析・コミュニケーションアプリです。RUN.EDGEの独自技術によるシーン検索・再生機能とタグ付け、チャット、ハイライト編集など豊富な機能が統合されています。これにより、コーチと選手は試合中や練習後の振り返りを即座に行い、戦略策定や改善点の共有が円滑に進むようになります。
FL‑UXは国内外300を超えるプロ・アマチュアクラブに導入され、Jリーグクラブでも約30%のシェアを確保しています。14カ国以上で利用されるなど、国際的な採用実績もあります。単一スポーツに特化せず多様な種目に対応している点が競合との差別化ポイントです。

事業内容③:次世代AI動画マニュアル作成・活用支援ツール「TAGURU」

(引用:PR TIMES

RUN.EDGEはスポーツ以外の領域にも技術を展開しています。
「TAGURU」は、動画撮影からAIが自動でマニュアルを作成する革新的なサービスです。RUN.EDGE株式会社とSolvvy株式会社が共同開発したこのサービスは、企業の社員教育や技術伝承を効率化し、作業マニュアルを簡単に多言語対応で作成できるようにします。

従来、マニュアル作成には膨大な時間と工数がかかり、特に多言語対応では翻訳作業が大きな負担でした。TAGURUは、この課題を解決するために、動画を撮影した後に、AIが音声や動作を解析し、マニュアルを自動で生成します。この技術により、マニュアル作成の手間を最大40%削減し、従業員の教育やトレーニングを加速させます。

創業経緯:新たなスポーツ体験の創出に向けて

RUN.EDGE株式会社は2018年、富士通株式会社の社内プロジェクトからカーブアウトし、富士通とスカイライトコンサルティング株式会社の出資により設立されました。大企業では人材採用の制約もあり長期ビジョンを描きにくく、事業スピードと自由度を求めて独立に至った背景があります。
創業者で代表取締役社長の小口淳氏は、大学卒業後に富士通へ入社し、エンジニアとしてキャリアを積んだ後、マーケティングや事業企画にも携わりました。2014年にはプロ野球向け映像分析サービスの社内プロジェクトを立ち上げました。小口氏は「選手が毎日使いたくなるアプリケーションを作ろう」と掲げ、映像分析の負担を無くし、選手が自主的に分析を継続できる環境を目指しました。この想いが起業の原動力となりました。

RUN.EDGE株式会社は今後、海外市場への展開とスポーツ以外の領域への技術応用にも注力していきます。スポーツ分野ではMLBでの更なるシェア拡大や韓国・台湾など海外リーグへの展開を図り、FL-UXも様々な競技へ普及させていきます。また、スポーツで培った映像技術を教育・エンタメ・ビジネス分野にも展開し、人々の活動を支援する新たな価値創造に挑戦しており、将来的には世界をリードする企業となることを目指しています。

市場規模:成長するスポーツアナリティクス市場

(引用:straits research)

スポーツアナリティクス市場は、急速に拡大しています。2024年には48億米ドルに達し、2033年には410億米ドルに達すると予測されています。市場の年平均成長率(CAGR)は26.92%であり、特にリアルタイムデータ収集とファンエンゲージメントの予測的洞察への需要が拡大していることが背景にあります。スポーツ分析は、選手のパフォーマンス分析や戦術的な意思決定を支援するだけでなく、ファンとの関わり方やマーケティング戦略にも影響を与えています。

成長を牽引する要因

スポーツアナリティクス市場の成長には、いくつかの要因が挙げられます。まず、ウェアラブル技術、機械学習、AIの進歩により、データのリアルタイム収集と解析が可能となり、試合や選手の状態を即座に把握できるようになりました。例えば、2024年FIFAワールドカップでは、AIを活用した選手のモニタリングや戦略の改善が行われ、これが試合運営において重要な役割を果たしました。
また、パーソナライズされたファン体験への関心の高まりと、スポーツの商業化の進展も市場拡大を後押ししています。ファンの嗜好に関する洞察を得ることで、スポンサーシップやチケット価格設定の戦略も変革を遂げています。

会社概要

会社名:RUN.EDGE株式会社
所在地:東京都港区虎ノ門2-2-1 住友不動産虎ノ門タワー13F(本社)
・設立年月日:2018年5月(富士通からカーブアウト)
・代表者名:代表取締役社長 小口 淳
・公式HPhttps://www.run-edge.com/

まとめ

RUN.EDGE株式会社は、映像データを単に再生・保存するだけでなく、「シーン」単位で検索・分析可能にする独自技術でスポーツ分析市場に新たな価値を提供しています。PITCHBASEやFL‑UXは国内外で導入が進み、プロ・アマチュアスポーツ双方のパフォーマンス向上を後押ししています。また、教育・企業向け映像活用など映像技術の応用領域も広がっており、今後の市場拡大が期待されます。資金調達やパートナー連携も順調に進んでおり、さらなる国際展開・技術深化が進むでしょう。
New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。株式会社RUN.EDGEのように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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