最終更新日 26/02/25
国内スタートアップ

【LX DESIGN】複業先生®で進む探究学習・キャリア教育改革

システム開発・サービス教育
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(引用:PR TIMES

教員の多忙化や人手不足が続くなか、探究学習やキャリア教育など「社会とつながる学び」を学校だけで完結させるのは難しくなっています。外部講師の確保、授業設計、当日の運営までを先生個人が抱えると、改善したいのに動けないという状況も起きがちです。そこで注目されるのが、企業人や起業家など外部人材の知見を授業に取り入れる仕組みです。
株式会社LX DESIGNは、教育現場が多様な外部人材に授業を依頼できるサービス『複業先生®』を運営し、学校と社会人をオンラインでつなぎます。先生の負担を減らしつつ、生徒が実社会に触れながら学べる環境づくりを支援しています。
本記事では、株式会社LX DESIGNの事業内容や資金調達動向、市場の規模等について詳しく紹介します。

事業内容①:外部人材活用サービス『複業先生®』

(引用:PR TIMES

『複業先生®』は、学校・教育機関が「授業をお願いしたい外部人材」と出会い、授業設計から実施までを一気通貫で進められる外部人材活用サービスです。キャリア教育や探究学習(総合的な学習の時間)、起業・金融・IT/プログラミング、グローバル教育、など、専門性や実務経験が求められるテーマに対応しています。先生個人のネットワークに依存せず、多様なバックグラウンドを持つ社会人とつながれる点が特徴です。

近年、探究学習の必修化により「正解のない問い」に向き合う授業づくりが求められています。一方で、テーマ設計や専門家との接点づくり、日程調整や当日運営までを教員が担うのは大きな負担です。『複業先生®』は、学校のニーズと外部人材の知見をマッチングし、準備・運営面も支援することで、教員の業務を圧迫せずに質の高い学びを実装します。生徒にとっては、実社会で活躍する大人と出会い、具体的な仕事観や人生観に触れられる機会となり、「社会に開かれた教育課程」の実現に寄与します。

~誰でも簡単に先生に~副業先生の魅力とは

複業先生では人それぞれが自分のなりたい「先生像」を実現できます。
授業をするまでは、無料登録・審査→授業依頼or応募→学校と打ち合わせ→授業実施という簡単なステップのみで実施可能です。そして複業先生の大きな特徴として、教員免許が不要であることが挙げられます。これにより、これまでの仕事や経験を生かしながら教育現場で活躍することが可能です。
一方で授業をすることに不安を感じる人もいるかと思います。ですが、事務局による授業づくりのサポート、そして「複業先生CLASSROOM」を受講を通して、授業スキルを伸ばすことができます。

“単発”で終わらせないチーム支援

同社は単なる出前授業の提供にとどまらず、学校をチームで支える姿勢を明確にしています。2025年には新ブランドメッセージ「社会まるごと“TEAM学校”」を掲げ、学校・企業・地域・外部人材が継続的に関わる共創モデルを打ち出しました。単発で完結するのではなく、学校側にノウハウを残しながら、次年度以降の探究テーマ設計や地域連携にも発展させていく点が特徴です。

資金調達

株式会社LX DESIGNは、創業初期から段階的に第三者割当増資を実施し、事業基盤の強化と全国展開を進めてきました。教育分野は制度や現場慣行との調整が不可欠であり、短期的な拡大よりも信頼構築と実績の積み上げが重視されます。同社の資金調達は、単なる資金確保にとどまらず、教育業界やスタートアップ支援の知見を取り込む戦略的パートナーシップとして位置づけられています。

創業から直近の資金調達状況

2021年12月1日 個人投資家複数名からのファーストラウンド資金調達を実施
創業間もない段階でのこの調達は、サービスの立ち上げや実証実験、初期導入校の拡大を支える基盤となりました。

2022年10月12日 Benesse Digital Innovation Fundを引受先とする第三者割当増資を実施
教育大手グループの投資ファンドが参画したことで、同社のビジョンと社会的意義が評価された形です。ベネッセグループが持つ教育コンテンツや学校ネットワークとの親和性は高く、資本提携は事業の信頼性向上にも寄与しました。

(引用:PR TIMES

2024年3月18日
 第三者割当増資等を通じた資金調達を実施
引受先は、グローバル・ブレイン、グロービス(G-STARTUPファンド)、MTG Ventures、複数のエンジェル投資家です。本ラウンドでは、外部人材と学校をつなぐマッチング基盤の高度化、オペレーション体制の強化、プロダクト開発の加速に投資する方針が示されています。特に地方自治体との連携を強め、都市部に限らない導入拡大を目指す点が特徴です。

2026年
スパークル・うるる・エンジェル投資家より資金調達を実施
2025年9月に発表した「社会まるごと“TEAM学校”」を新ブランドメッセージに掲げ、学校を社会全体で支える仕組みへとさらに進化することを目的としています。

(引用:PR TIMES

これらのラウンドを通じて、LX DESIGNは「プロダクト開発」「人材採用・組織強化」「自治体・教育機関との連携拡大」という三つの柱を段階的に強化してきました。教育市場は成長余地が大きい一方で、現場への浸透には時間を要します。同社は資本提携を通じて長期視点の成長戦略を描き、外部人材活用を学校教育の標準的な仕組みへと押し上げることを目指しています。今後は、データ活用によるマッチング精度向上や運用効率化も進み、事業のスケールが一段と加速する可能性があります。

市場規模:EdTech/教育テクノロジー市場の拡大が追い風

EdTechグローバル市場規模の成長

(引用:Grand View Research

教育分野では、デジタル技術を活用して学習体験や学校運営を高度化すEducation Technology(EdTech)」市場が世界的に拡大しています。
Grand View Researchによれば、世界の教育テクノロジー市場は2030年に3,484.1億米ドルへ到達し、2025年から2030年にかけて年平均成長率13.3%で成長すると予測されています。オンライン学習、学習管理システム、AIを活用した個別最適化学習など、教育のデジタル化は一過性のブームではなく、中長期的な構造変化として進んでいる状況です。

GIGAスクール構想に伴う日本のデジタル教育の進展

日本市場においても、GIGAスクール構想を経て1人1台端末環境が整備され、教育のデジタル基盤は大きく前進しました。実際に、日本のEdTech市場は2025年に約177.66億米ドル、2034年には約854.10億米ドルへ拡大し、2026年から2034年にかけてのCAGRは19.06%とされています。世界平均を上回る高い成長率が見込まれている点は注目に値します。ハードウェア整備の次段階として、コンテンツや人材、運用支援といった「ソフト面」の高度化に需要が移行していることが背景にあります。

さらに、日本ではNEXT GIGAの議論が進み、単なる端末配備から「学びの質の向上」へと政策の焦点が移っています。加えて、探究学習やキャリア教育の充実が求められるなか、学校現場では「授業の専門性を高めたい」というニーズと、「教員の業務負担をこれ以上増やせない」という現実が同時に存在しています。この二律背反を解消するソリューションこそが、今後の教育市場における重要なテーマです。

会社概要

  • 会社名:株式会社LX DESIGN
  • 所在地:東京都千代田区九段北1丁目1番6号 リブ九段502
  • 設立年月日:2018年7月
  • 代表者名:代表取締役Co-CEO 金谷 智/竹中 紳治
  • 公式HP URL:https://lxdesign.me/

まとめ

株式会社LX DESIGNは、外部人材を授業に招く『複業先生®』を軸に、探究学習・キャリア教育をはじめとする「学校だけでは難しい学び」を社会と共創するスタートアップです。学校側のニーズに合わせて人材と授業をつなげることで、先生の働き方改革と、生徒が社会に触れて学ぶ機会の両立を目指しています。資金調達を通じたプロダクト開発・採用強化により、自治体連携やテーマ別プログラムの拡充も進みました。市場側でも国内外のEdTech拡大が追い風となり、学校と社会をつなぐ基盤としての成長が期待されます。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。株式会社LX DESIGNのように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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