最終更新日 26/03/26
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【株式会社Booon】フードロス×昆虫プロテインで食料循環を再定義する長崎発ベンチャー

サステナブルフードロス食品
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(引用:公式ホームページ

日本では毎年大量の食品がまだ食べられる状態で廃棄されており、環境負荷や経済損失が大きな社会課題となっています。こうした食品廃棄物は、資源の無駄遣いであるだけでなく、温室効果ガス排出の原因にもなっており、SDGsの観点からも解決が急務です。

この課題に挑むのが、株式会社Booonです。同社は「食品廃棄物を価値ある資源に変える」というミッションを掲げ、昆虫由来のタンパク質(昆虫プロテイン)をフードロス原料から生み出す事業を展開しています。長崎大学発のスタートアップとして誕生したBooonは、フードロス解消と新たな食料サプライチェーン創出の両立を目指し、注目を集めています。

事業内容:昆虫プロテイン × サーキュラーエコノミー

■ 食品廃棄物活用型昆虫プロテインの製造・供給

株式会社Booonは、食品加工工場や店舗から発生する食品廃棄物を原料として昆虫(主にミールワーム)を飼育し、その昆虫由来のタンパク質を飼料原料として製品化する事業を手がけています。

ミールワームは魚粉に代替できる高タンパク資源としての注目度が高く、水産養殖やペットフード、家畜飼料など幅広い用途が想定されます。

(引用:公式ホームページ

■ミールワームのユニークな特性:発泡スチロールを食べて生きる?

(引用:公式ホームページ


最近の研究によると、ミールワームは発泡スチロール(ポリスチレン)を摂取して生きていけることが判明しています。この発泡スチロールは、通常環境にとって有害であり、分解が非常に遅く、自然界ではほとんど分解されません

Booonは、ミールワームが食品廃棄物や発泡スチロールといった廃棄物を資源に変える力を活用し、さらに持続可能な社会を構築するための事業展開を進めています。これにより、食品ロスだけでなく、プラスチック廃棄物の問題にも対応できる可能性があります。

■循環型経済の推進と持続可能性

(引用:公式ホームページ

Booonのビジネスモデルは、循環型経済(サーキュラーエコノミー)に基づいています企業や消費者が無駄にしてしまう食品廃棄物を有効に活用することで、資源の無駄をなくし、社会全体の持続可能性向上を目指しています。このシステムでは、単に「廃棄物を減らす」だけでなく、「新たな価値を生み出す」ことが求められます。

  • 廃棄物ゼロを目指す
    食品廃棄物を原料とする昆虫飼育は、廃棄物ゼロを実現するための重要なステップです。このプロセスは、環境負荷の低減に貢献すると同時に、新たなリサイクル可能な資源を創出します。
  • 環境負荷の軽減
    昆虫の飼育は従来の畜産業に比べて水や飼料、土地使用面積が少ないため、資源効率が非常に高いとされています。これにより、温室効果ガスの削減にもつながります。

■エコ意識が高い企業・消費者に最適なソリューション

Booonのサービスは、環境に配慮した取り組みを重要視している企業や消費者にとって非常に魅力的です。特に、食品業界における廃棄物削減や持続可能な原材料調達を目指す企業に対して、Booonは効果的なソリューションを提供しています。

  • ターゲット企業
    食品メーカー、ペットフードメーカー、養殖業者、SDGsやESG(環境・社会・ガバナンス)に積極的に取り組んでいる企業は、Booonのサービスを通じてコスト削減と環境貢献を実現できます。
  • 消費者ニーズ
    エコ意識の高い消費者が増加している中、Booonのプロテイン製品は、環境に優しい製品選択肢としての価値を提供し、消費者の間での需要が拡大しています。

資金調達:2024年7月に約1.2億円をシードラウンドで調達

株式会社Booonは、2024年7月1日にシードラウンドで総額1.2億円の資金調達を実施しました。

  • 調達日:2024年7月1日
  • 調達額:約1.2億円
  • 調達ステージ:シードラウンド
  • 引受先(投資先):Hero Impact Capital・βVC(ベータベンチャーキャピタル) など
  • 資金用途:ミールワーム(昆虫)の生産体制強化、自動化設備の導入、製造・研究開発基盤の確立、事業体制の強化など

今回の資金調達は、Booonが掲げる「食品廃棄物を価値ある資源に変える」という サーキュラーエコノミーの実現に向けた重要な一歩として評価されています。特に、ミールワームの大量生産・自動化技術の構築に資金が充てられることから、将来的な生産スケールの飛躍や事業展開のスピードアップが期待されています。

市場規模:昆虫プロテイン & フードロス削減市場

昆虫由来タンパク質市場は、企業や消費者の間で持続可能・低環境負荷のタンパク源として注目されており、今後大きな成長が見込まれています。
2023年の市場規模
約4億8310万米ドル(約650億円)
・2030年の予測規模
約15億1000万米ドル(約2,000億円)
年平均成長率(CAGR):約16.9%

(引用:GRAND VIEW RESEARCH

Booonの昆虫プロテイン生成モデルは、この成長市場の中でも、特に 廃棄食品を資源化する領域に位置しています。そのため、従来の食料・飼料市場だけでなく、SDGsやESG投資と結びついた新たなビジネス機会を創出する可能性があります。

会社概要

会社名:株式会社Booon
所在地:長崎県長崎市油屋町1-1 FFG思案橋ビル1F
設立年月日:2022年11月11日
代表者名:代表取締役 CEO 橋爪 海
公式HP URLhttps://booon.co.jp/

まとめ

株式会社Booonは、食品廃棄物を再資源化し、昆虫プロテインとして価値ある資源に変える革新的なスタートアップです。長崎大学発の技術と産学連携を強みに、環境負荷の低い食料供給モデルを構築しつつ、飼料市場や循環経済の中心的存在となるポテンシャルを秘めています。

今後、食品業界や畜産・水産分野での実装が進むにつれて、持続可能な食の未来を切り開く企業として大きな飛躍が期待されます。読者としても、Booonの取り組みがフードロス削減と食料資源の有効活用という社会課題にどのようなインパクトを与えていくのか、ぜひ注目していただきたい企業です。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。
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