最終更新日 26/07/28
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株式会社アジラとは?AI警備「asilla」で施設の安心を実現するスタートアップ

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(引用:公式HP

商業施設やオフィスビルでは、転倒事故・迷惑行為・不審行動など、人の目だけでは見落としがちなリスクへの対応が課題になっています。警備員の人手不足も深刻化するなか、防犯カメラ映像を「録画して後から確認する」運用ではトラブルの未然防止に限界があります。

この課題に挑むのが、AI警備システム「AI Security asilla」を開発する株式会社アジラです。同社は既設のIPカメラを活用し、人の行動をAIがリアルタイムで解析することで、現場の安心と快適さを両立する仕組みを提供しています。

本記事では、アジラの事業内容や資金調達動向、市場規模について詳しく紹介します。

事業内容:行動認識AI「AI Security asilla」による次世代警備ソリューション

株式会社アジラが手がける「AI Security asilla」は、既設IPカメラの映像をリアルタイムに解析し、不審行動や異常行動、人の支援が必要な状況をAIが自動検知して管理者へ即時通知するAI警備システムです。商業施設・オフィスビル・駅などにおける警備業務の高度化と省力化を同時に実現する点が、最大の特長といえます。

独自技術「AsillaPose®」による高精度な姿勢推定

AI Security asillaの中核技術は、自社開発の姿勢推定モデル「AsillaPose®」です。映像内の人物の頭・肩・関節点を推定し、棒人間のように骨格を再構成することで「人の行動そのもの」を認識します。一般的な防犯カメラAIで採用される物体検知では、木や動物を人と誤認識してしまうケースもありますが、姿勢推定を用いるasillaなら誤検知を大幅に抑えられます。AI分析から通知までを1秒以内で完了する高速処理も実現しており、迅速な現場対応につなげられます。

(引用:公式HP

多彩な検知機能とIPスピーカー連携

検知対象は、転倒・卒倒、喧嘩・破壊行為などの異常行動から、長時間滞留、ふらつき、違和感行動まで多岐にわたります。AIが映像を自律学習することで、「普段と違う」行動の予兆検知も可能です。IPスピーカーとの自動連携によって、検知と同時に音声警告を発する仕組みも実装。犯罪やトラブルへの抑止効果と、警備員の業務負荷軽減を両立できます。車いす利用者の見守り、混雑状況の把握、人流分析など、防犯以外の「空間価値向上」にも貢献しています。

導入しやすいオンプレミス×サブスク提供

AI Security asillaはクラウドではなくオンプレミス型を採用し、個人情報流出リスクを抑えつつ高速処理を可能にしています。1台のワークステーションで最大50台のカメラ映像を処理でき、既設カメラをそのまま活用できるため、新たなハードウェア投資も不要です。月額サブスクリプション型で初期費用も抑えられ、商業施設や大規模ビルの運営事業者でも導入しやすい設計です。実際、2025年12月時点で150件以上の導入実績があり、「阪急西宮ガーデンズ」「新丸の内ビルディング」「キャナルシティ博多」「パークプレイス大分」といった大型施設で活用されています。なかでも東京建物八重洲ビルでは、業界初となるasillaとIPスピーカーを連携させたセキュリティ体制が構築されました。

資金調達:累計12億円超、ダイビルとの連携で次世代型ビル運営へ

株式会社アジラは、これまで複数のラウンドで着実に資金調達を進めており、累計調達額は12億円を超えています。

シリーズBラウンド:大手事業会社からの出資

2022年9月、シリーズB 1st Closingとして約5.4億円の第三者割当増資を実施しました。リード投資家はアクサ生命保険株式会社で、キヤノンマーケティングジャパン株式会社、セコム株式会社、株式会社ニコンが引受先として名を連ねています。

続くシリーズB 2nd Closingでは、阪急阪神不動産株式会社のCVCファンド「HHP共創ファンド1号投資事業有限責任組合」と、鎌倉投信株式会社・フューチャーベンチャーキャピタル株式会社が共同運営するファンドが参加し、シリーズBラウンド総額は約6.4億円に達しました。

シリーズCラウンドおよび最新の資金調達

2024年1月にはシリーズCラウンドで約4億6,000万円を調達し、累計調達額が12億円に到達しました。2025年10月にはダイビル株式会社を引受先とした第三者割当増資も実施。今後はダイビルと連携し、AI技術を活用した次世代型ビル運営モデルの構築を目指す方針です。

時期調達額調達方法主な引受先
2022年9月約5.4億円シリーズB 1st Closingアクサ生命、キヤノンMJ、セコム、ニコン
2022年11月(合計6.4億円)シリーズB 2nd Closing阪急阪神不動産CVC、鎌倉投信・FVC共同ファンド
2024年1月約4.6億円シリーズC(累計12億円到達)
2025年10月非公開第三者割当増資ダイビル

不動産・警備・カメラ・通信といった多様な業界の大手企業が出資・連携しているのも特徴で、社会インフラとしての展開を後押しする体制が整いつつあります。

市場規模:拡大を続けるAI監視カメラ・AIセキュリティ市場

AI Security asillaが属するAIセキュリティ市場、とりわけAI監視カメラ市場は、世界的に急速な成長を遂げている分野です。

グローバル市場の動向

調査会社Grand View Researchによれば、世界のAI監視カメラ市場規模は2023年時点で約45億ドル。2030年までに年平均成長率(CAGR)20%超で拡大すると予測されています。背景には、防犯・テロ対策に加え、人手不足の深刻化を受けたスマートシティ・スマートビルディング構想の進展があります。映像解析AIは、もはや「あれば便利」ではなく「社会インフラに必須」の技術として認識されつつあるのです。

国内市場とアジラのポジション

国内に目を向けると、警備業界は人手不足が慢性化しており、警備員の有効求人倍率は他業種に比べ高水準で推移しています。総務省・経済産業省の調査でも、AIを活用したセキュリティ・施設管理は今後10年で大きく伸びる分野とされています。150件以上の導入実績を持ち、姿勢推定という独自技術で差別化を果たしているアジラは、国内市場における先行プレイヤーとして優位なポジションを築いています

海外展開と新たな可能性

2026年5月にはJETROの「J-StarX」起業家育成プログラム「Europe Long-term Program (France)」に採択され、世界最大級のスタートアップキャンパス「Station F」を拠点にフランス・欧州市場への事業展開を進めています。東京都の「キングサーモンプロジェクト」にも採択されており、公共施設での「次世代の見守りモデル」の社会実装、そして全国自治体・海外への横展開も視野に入れています。安心・安全へのニーズは世界共通であり、今後の市場拡大余地は非常に大きいといえるでしょう。

会社概要

  • 会社名:株式会社アジラ(Asilla, Inc.)
  • 所在地:東京都町田市
  • 設立年月日:2015年
  • 代表者名:木村 大介
  • 公式HPhttps://jp.asilla.com/

まとめ

株式会社アジラは、独自開発の姿勢推定AI「AsillaPose®」を核に、商業施設やオフィスビル、駅、公共インフラなど多様な空間で「安心と快適」を提供する企業です。誤検知を抑えた高精度な行動認識、1秒以内の高速処理、IPスピーカー連携による即時警告など、現場ニーズに応える設計が支持され、150件を超える導入実績を積み上げてきました。アクサ生命、セコム、ニコン、阪急阪神不動産、ダイビルといった大手企業との資本・事業連携も進み、AIセキュリティの社会インフラ化に向けて確かな足場を築きつつあります。欧州市場や自治体との連携によるグローバル展開も視野に入り、「日本発の安心インフラ」としての成長が大いに期待されます。少子高齢化や人手不足が進む時代に、テクノロジーで人々の暮らしを支えるアジラの今後の挑戦から目が離せません。

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