
中小企業やスタートアップにとって、経理・税務・労務といったバックオフィス業務は避けて通れません。一方で、専門家との個別契約はコスト面での負担が大きく、税理士・社労士・司法書士とそれぞれ契約すれば月額数万円から十数万円の固定費が発生します。本業に集中したい経営者にとって、長年の悩みの種でした。この課題にAIと専門家の知見を融合させた新たなアプローチで挑むのが、株式会社SoVa(以下SoVa)です。「会計事務所版のユニクロ」を掲げ、高品質かつ低価格なバックオフィス支援サービスを展開しています。本記事では、株式会社SoVaの事業内容や資金調達動向、市場規模などを詳しく紹介します。
事業内容:AIと専門家による「バックオフィス丸投げ」サービス

SoVaは「AIと専門家でつくるDX時代の会計事務所」をコンセプトに、税務・労務・経理・登記といったバックオフィス関連サービスをワンストップで提供しています。従来は分野ごとに士業と個別契約する必要があった業務を、SoVa1社に集約できる点が最大の特長です。
サービスの仕組みと独自性
SoVaは、税理士・社労士・司法書士など専門家の知識と経験をデータベース化した独自のAIシステムを活用しています。これにより従来の会計事務所が抱えていた労働集約型の業務を自動化し、低価格で幅広い分野のサービス提供を可能にしました。会計×AI関連の技術特許を3つ取得しており、日本唯一のスタートアップ会計事務所として位置づけられています。
利用者はチャット形式で税務・労務・登記に関する多様な質問を24時間365日投げかけられ、記載例に沿った書類作成や、手続きに関するタスクのカレンダー管理まで一元的に行えます。Slackはもちろん、日常的に使うLINEでのやり取りにも対応し、業務のオンライン完結が徹底されています。
料金体系とターゲット層
料金は記帳代行や給与計算を含めて月額29,800円〜。税理士との個別顧問契約の相場(月額25,000円程度)に社労士や司法書士業務まで加わることを考えると、圧倒的なコストパフォーマンスです。試算表の提出は最短10日とスピーディーで、経営判断のリードタイム短縮にも貢献します。
サービスラインナップは、①バックオフィス業務のまるっとプラン、②会社設立などの創業支援、③業務設計コンサルティング(BPR)、④金融機関連携サービスの4本柱で構成。専門家を雇う余裕はないもののバックオフィスに悩まされている中小企業や、本業にリソースを集中させたいスタートアップに最適なサービスと言えるでしょう。
さらに2026年9月からは、記帳・試算表提供時に財務状況の分析や資金繰り・融資・経費削減の助言を動画で届ける「AI CFOサービス」も追加料金なしで提供を開始。単なる代行を超えた経営支援へと進化しています。
資金調達:シリーズBで総額6億3,000万円を調達

SoVaは2026年9月7日、シリーズBラウンドにおいて第三者割当増資と融資を合わせて総額6億3,000万円の資金調達を実施したと発表しました。累計調達額は7億円を超え、日本唯一のスタートアップ会計事務所として順調な成長を続けています。
調達の詳細
今回の調達は、第三者割当増資が2億1,000万円、融資などが4億2,000万円という内訳です。
- 調達日:2026年9月7日
- 調達額:総額6億3,000万円(増資2.1億円/融資4.2億円)
- 調達方法:シリーズB(第三者割当増資+融資)
- 調達先:ジャフコグループ株式会社、ブーストキャピタル株式会社、グローブアドバイザーズベンチャーズLLP、株式会社クレストスキルパートナーズ、株式会社ちゅうぎんキャピタルパートナーズ、みずほ銀行、日本政策金融公庫
これまでの調達履歴と資金使途
過去には、2023年3月のプレシリーズAで約2.3億円、2024年8月のシリーズAラウンドで約2億8,000万円を調達。既存株主が継続的に出資している点は、事業モデルへの高い信頼を示しています。
調達した資金は、現在開発中の会計×AI分野の効率化およびサービス拡張のための開発投資と、それを支える人材採用に充当される予定です。SoVaが掲げる「最高かつ最大」の会計事務所の実現に向け、プロダクト・AI開発への投資を加速させる方針を明らかにしています。
なお、2025年9月にはfreeeとの提携により「freee AI BPOパートナー」に参画し、2026年8月には福岡銀行との業務提携を発表。大手プラットフォーマーや地域金融機関との連携も進めており、資金調達と並行してエコシステム構築が着実に進んでいます。
市場規模:拡大が続くバックオフィスBPO市場
SoVaが事業を展開するバックオフィス業務支援市場は、国内で急速に拡大しています。人手不足やDX推進の必要性を背景に、今後数年間で大きな成長が見込まれる有望市場です。
BPaaS&BPO市場の現況と将来予測

デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査によると、バックオフィス業務ビジネスプロセスサービス(BPaaS & BPO)市場は2024年度で5,778億円規模。CAGR(年平均成長率)6.7%で成長し、2029年度には7,987億円規模に拡大する見通しです。特にBPaaSは市場全体の15.5%を占め、「人事・給与」「経理・財務会計」業務を中心にCAGR11.2%で成長しており、SoVaが強みを持つ領域が最も伸びていることがわかります。
バックオフィスDX市場全体の動向
富士経済の調査によれば、バックオフィスDXを進める企業向けソフトウェア市場全体も、2025年度に3兆円を超え、2029年度には4兆円超に達すると予測されています。生成AIの活用やAIエージェントの実装競争が加速するなか、AIを軸に事業を展開するSoVaにとっては追い風の環境です。
市場拡大の背景とSoVaのポジション
市場拡大の背景には、政府が警鐘を鳴らす「2025年の崖」問題(DX遅延により最大年間12兆円の経済損失が生じる懸念)や、少子高齢化に伴う深刻な人手不足があります。実際、2025年上半期の中小企業のBPO導入率は前年比で約12%増加しました。
こうした市場において、SoVaは「会計事務所版のユニクロ」というコンセプトで、中小企業に高品質なサービスを圧倒的なコストパフォーマンスで届けるポジションを確立。24時間365日のチャット相談体制と、税務・労務・登記を横断的にカバーできる体制により、他社にはない独自の立ち位置を築いています。
会社概要
- 会社名:株式会社SoVa
- 所在地:東京都千代田区神田紺屋町15 グランファースト神田紺屋町2階
- 設立年月日:2019年9月
- 代表者名:代表取締役CEO 山本 健太郎
- 公式HP:https://lp.virtual-sova.io/
まとめ
株式会社SoVaは、AIと専門家の知見を融合させ、従来は高コストとされてきたバックオフィス業務支援を月額29,800円〜で提供し、中小企業やスタートアップの経営者を強力にサポートする存在です。シリーズBで6億3,000万円という大型調達を成功させ、freeeや福岡銀行との提携、AI CFOサービスの提供開始など、事業拡大のスピードも加速しています。
代表の山本健太郎氏が「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」に選出されるなど、経営陣の推進力にも大きな期待が寄せられます。「挑戦に夢中になれる。そのそばに、SoVaがいる。」というビジョンのもと、日本のバックオフィスDXを牽引する存在として、今後さらに注目を集めるでしょう。
New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。株式会社SoVaのように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。
システム開発はGenAiにお任せ!

New Venture Voiceは、株式会社GenAiによって運営されています。
当社は「未来を最速で実現する」をミッションに掲げ、ITコンサルティングやシステム開発、メディア事業を展開しています。テクノロジーの力で企業の成長を支援し、新たなビジネス創出を通じて、より良い未来の創造を目指しています。
当社の詳細な事業内容やお問い合わせについては、以下よりご覧ください。

