最終更新日 26/08/03
国内スタートアップ

株式会社ランプとは?テイクアウトDXとAIで飲食・小売業を支える注目スタートアップ

DXIT食品
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飲食・小売業界では、慢性的な人手不足や原材料高騰、根強く残るアナログ業務が経営を圧迫しています。とりわけテイクアウト業務は、電話や紙による受注、現金会計といった非効率な運用が生産性向上を阻む要因となってきました。国内テイクアウト市場は約7.7兆円と巨大でありながら、デジタル化は道半ばです。

この課題に挑むのが、京都発のスタートアップである株式会社ランプ(以下、ランプ)です。同社はテイクアウト特化の予約管理システム「テイクイーツ」と、飲食・小売業向けAIプラットフォーム「Ritel(リテル)」の二本柱で、業界DXを一気通貫で支援しています。

本記事では、株式会社ランプの事業内容や資金調達動向、市場規模などを詳しく紹介します。

事業内容①:テイクアウトDXを牽引する「テイクイーツ」

(引用:PR TIMES

「テイクイーツ」は、スイーツ・ベーカリー店や飲食店のテイクアウト業務に特化したモバイルオーダープラットフォームです。全国3,000店舗以上に導入され、累計注文回数は100万件を突破(2025年10月時点)。業界のパイオニアとしての地位を確立しています。

最大の特徴は、店舗ごとに注文をカスタマイズできる点です。これによってユーザーは、オンライン注文サイトから、紙や電話による受注・現金会計といったアナログ業務を大幅に削減することができます。さらに、事前予約やキャッシュレス決済によりスムーズに商品を受け取ることができ、店舗側もオペレーションを効率化しながら顧客体験を高められます。

また機能面では、GoogleマップからのMEO(マップ検索最適化)による集客強化、多言語対応、スタッフ作業時間の削減まで幅広くカバーしています。
Googleとの自動連携により、追加費用・工数ゼロでインバウンド対策も実現しており、テイクアウトに加えて食品業界特化のギフト対応ECカート、LINE連携のイートイン向けモバイルオーダー、自社デリバリー配達管理など、多彩な販売スタイルを一元管理できる柔軟性も魅力です。

導入企業には、キルフェボン、ねんりん家、東京ばな奈ワールド、まい泉、京橋千疋屋、ヴィ・ド・フランスなどの有名ブランドから、地域密着型の個人店舗まで幅広く名を連ねます。2025年4月には「あべのハルカス近鉄本店」への導入も実現しました。日本トレンドリサーチの2022年調査では「テイクアウトで使いたいモバイルオーダーシステムNo.1」に選出されており、テイクアウトDXに悩む店舗にとって有力な選択肢となっています。

事業内容②:AIで販促を自動化する「Ritel(リテル)」

(引用:PR TIMES

ランプは、飲食・小売業界に特化したAIプラットフォーム「Ritel(リテル)」を2026年7月よりリリースしました。公式アプリ・EC・POS・予約システムなど、複数のデータソースを統合的に活用することを前提に設計されている点が大きな特徴となっています。

テイクイーツで蓄積された購買データは、追加開発なしでRitelへ自動連携されるようになっており、「誰が・いつ・何を買ったか」が結びついた状態でデータが自然に貯まっていくため、汎用的な分析ツールでは見えにくい飲食・小売ならではのインサイトを引き出すことが可能です。また、天候・季節・イベントといった業界特有の外部データと顧客・購買データを掛け合わせれば、より精緻な販促設計が可能になります。

もう一つの注目点は、AIが提案する販促施策を承認ボタン一つで実行できる仕組みです。分析・設定・効果測定・改善までをAIが自動で担うため、マーケティング人材が不足しがちな中小店舗でも高度な販促を実現できます。

このように「テイクイーツによる現場業務のデジタル化(入口)」「Ritelによる売上の自動化(出口)」という二輪体制を構築し、店舗運営から売上最大化までを一気通貫でデータ活用できるという点が、他社との強力な差別化要因であり、ランプの強みです。地域に根ざす店舗が自由で豊かに事業を営める世界を目指すというビジョンが、両プロダクトを通じて着実に形になっています。

資金調達:3.5億円の追加資金調達を実施。シリーズAラウンド総額10.5億円に

(引用:PR TIMES

ランプは、株式会社みずほ銀行および株式会社日本政策金融公庫より、総額3.5億円の資金調達を実施し、シリーズAラウンドの総額は10.5億円となりました。

今回調達した資金は、テイクアウト特化の予約受付・管理システム「テイクイーツ」と、飲食・小売業界特化のAIプラットフォーム「Ritel(リテル)」の両プロダクトの成長、ならびに事業成長を支える組織・採用の強化に充当し、当社のミッションである「地域社会を灯す」の実現を加速していくと発表しています。

【本資金調達概要】

  • 調達額:3.5億円
  • 調達時期:2026年7月
  • 調達方法:金融機関からの借入
  • 調達先:
    ・株式会社みずほ銀行
    ・株式会社日本政策金融公庫

市場規模:巨大なテイクアウト市場とデリバリー市場の成長機会

国内テイクアウト市場は約7.7兆円規模

富士経済社の調査によると、国内のテイクアウト市場規模は、2024年には約7.7兆円に達するとされていました。中食需要の高まりや共働き・単身世帯の増加を背景に、テイクアウト利用は日常に根付いた消費スタイルへと変わってききています。一方で、慢性的な人手不足、原材料高騰、アナログ業務の温存といった課題は依然として大きく、業界全体のDX余地はきわめて大きい状況です。

フードデリバリー市場は8,240億円規模へ

フードデリバリー分野に目を向けると、2025年通期の市場規模は8,240億円で、前年比2.0%増、コロナ前比では約97%増と大きく伸びています。パンデミック前の2019年時点で2,600億円規模だった市場は、2024年には7,967億円、2025年には8,240億円まで拡大する見込みです。成長は踊り場に入りつつあるものの、共働き・単身世帯増、デジタル化の進展、健康志向という3つの需要要因が下支えしています。

テイクイーツのポジション

テイクアウト予約・管理システム分野では、レストランボード、ぐるなび台帳、COTOLなどの競合が存在します。そのなかでテイクイーツは「テイクアウトで使いたいモバイルオーダーシステムNo.1」(日本トレンドリサーチ、2022年6月調査)を獲得し、テイクアウトDXのパイオニアとして先行優位性を確立しました。デリバリー市場がUber Eatsと出前館の2強寡占構造となる一方、テイクアウトDX領域はまだ開拓余地が大きく、テイクイーツが全国展開を加速させる余地は十分に残されています。

会社概要

  • 会社名:株式会社ランプ
  • 所在地
    京都本社 〒600-8211 京都市下京区七条通烏丸東入真苧屋町214番地 京都駅前第5ビル5F
    東京オフィス 〒108-6022 東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟 22階
  • 設立年月日:2017年2月
  • 代表者名:代表取締役 河野 匠
  • 公式HPhttps://lamp.jp/

まとめ

株式会社ランプは、「地域社会を灯す」をミッションに掲げ、テイクアウト特化型の予約管理システム「テイクイーツ」と、飲食・小売業向けAIプラットフォーム「Ritel」を通じて、業界のDXを推進しています。現場業務のデジタル化から売上の自動化までを一気通貫で支える二輪体制は、他社にはない大きな強みです。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

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