最終更新日 26/08/05
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株式会社Matcha Frontier|抹茶をグローバルブランド化するMATCHAMONの挑戦

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(引用:公式ホームページ

海外では「MATCHA」が健康志向やライフスタイルの文脈で広く知られるようになりました。ただ、単なる飲料としてではなく、日本の茶文化や精神性まで踏み込んで発信するブランドはまだ少ないのが実情です。2023年に抹茶の輸出額が約300億円に達する一方、「文化ごと届ける」プレイヤーの不在は、日本発ブランドにとって大きな商機を意味します。

株式会社Matcha Frontierは、この市場ギャップに着目したスタートアップです。日本産原料へのこだわりと「心を整える」体験価値を軸に、抹茶カフェブランド「MATCHAMON」で世界市場に打って出ています。本記事では同社の事業内容や資金調達動向、市場規模などを詳しく紹介します。

事業内容:日本発グローバル抹茶ブランド「MATCHAMON」の展開

株式会社Matcha Frontierは「世界一の抹茶体験」を理念に掲げ、抹茶カフェブランド「MATCHAMON(マッチャモン)」の企画・店舗開発・運営を手がけています。ブランド名は「抹茶者」に由来し、「飲む人も、たてる人も、肩書や国籍、立場の隔たりなく、全ての人が抹茶者として茶を通じて心を整える世界へ」というコンセプトを打ち出しています。

解決する課題と独自性

海外で「MATCHA」という言葉は浸透したものの、その背景にある茶道文化や精神性まで届けるブランドは限られます。MATCHAMONは「into a peaceful world」をコンセプトに、日本のカルチャーを現代的かつグローバルな感性で再解釈しました。単なる飲料ではなく、内面的豊かさを提供する「インナーウェルネス体験」として抹茶を届ける点が独自の強みです。

(引用:公式ホームページ

提供する抹茶はすべて日本産にこだわり、グループ内の生産・加工・流通体制のもとで一貫管理された原料のみを使用しています。産地から店舗までのトレーサビリティを徹底し、品質面での信頼性を担保しました。

地域文化との融合と多角的な事業展開

各店舗では、地域文化と掛け合わせた体験型メニューも展開しています。金沢店では、地元の伝統工芸である金箔を取り入れた限定商品「金箔抹茶ラテ(Gold leaf Matcha Latte)」を提供し、観光客と地元客の双方から注目を集めました。

事業構成は、直営店舗運営に加え、FC(フランチャイズ)事業、海外展開、卸売事業、通販事業と多角的です。

ターゲット層は、日常の忙しさの中で「心を整える時間」を求める都市部の生活者、日本文化に関心を持つインバウンド観光客、海外の健康志向・ウェルネス志向の消費者と幅広く設定されています。カフェ利用の手軽さと本格的な抹茶体験を両立させた点も、消費者にとって大きな魅力です。

(引用:公式ホームページ

背景:ドトール出身CEOと若き茶人の共創体制

代表取締役:山下陽司氏

代表取締役の山下陽司氏は、ドトールコーヒー株式会社で事業開発と店舗展開の経験を積んだ人物です。「エクセルシオール カフェ」の立ち上げを主導し、執行役員・エクセルシオール事業部長として同ブランドを100店舗以上に成長させた実績を持ちます。カフェ業態のスケール化に精通した経営者が、今度は抹茶カフェのグローバル展開に挑む構図です。

取締役:岩本涼氏

取締役には岩本涼氏も名を連ねます。1997年生まれ、早稲田大学政治経済学部卒。幼少期から裏千家の茶道を実践し、宗涼(Soryo)の茶名を持つ許状准教授資格を保有する若き茶人です。伝統文化への深い理解と現代的なブランド構築力を兼ね備えた人材が経営に加わる点は、特筆に値します。

事業成長のスピード

会社設立は2025年2月と若い企業ですが、2026年2月に京都1号店、4月に東京・浅草(浅草花やしき通り店)、同月には金沢駅直結の「金沢百番街あんと」へと、わずか約2か月で国内3店舗を連続開業しました。金沢あんと店の運営はアイエムエムフードサービス株式会社が担っており、FCスキームを活用した迅速な店舗拡大戦略が具現化しつつあります。今後の資金調達動向にも注目が集まっています。

市場規模:拡大を続けるグローバル抹茶市場

世界市場の現状と成長予測

(引用:抹茶タイムズ)

世界の抹茶市場は2024年推計で約25億ドル(約3,900億円)規模とされ、北米・欧州・アジア圏を中心に年平均6〜8%で拡大しています。2028年には35〜40億ドル規模に達する見込みです。

複数の国際調査機関は、抹茶市場のCAGR(年平均成長率)を約6.4〜11.7%という高水準で予測しています。この成長が続いた場合、2030年代前半には70億〜115億米ドル規模へと倍増することがほぼ確実視されています。

日本産抹茶の輸出動向

サプライチェーン面では、日本産が世界全体の約7割を占めます。北米とEUの大手カフェチェーンや食品メーカーを中心に年間約1,500トンが購入されており、日本の抹茶輸出額は2023年に約300億円に到達しました。翌2024年も高い水準で伸長しています。

MATCHAMONの市場ポジション

主要競合には、ITO EN・Marukyu Koyamaen・IPPODO TEA・Fukujuenといった日本系企業に加え、Tata Consumer Products・Unilever・The Republic of Teaなどのグローバル大手も参入しています。多くは茶葉販売や飲料商品の展開が中心ですが、MATCHAMONはカフェ業態を軸に「文化・精神性・体験」までを届ける点で差別化を図りました。日本産原料へのこだわりとインナーウェルネス体験という切り口は、成熟しつつあるグローバル市場で独自のポジションを築く可能性を秘めています。

会社概要

  • 会社名:株式会社Matcha Frontier
  • 所在地:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3丁目38-14 STANTION kitasando5F
  • 設立年月日:2025年2月18日
  • 代表者名:山下 陽司
  • 公式HPhttps://matchamon.jp/

まとめ

株式会社Matcha Frontierは、「日本発のグローバル抹茶ブランド」を掲げ、抹茶カフェ「MATCHAMON」で世界市場に挑戦する新進気鋭のスタートアップです。ドトールコーヒーで100店舗超のカフェチェーンを育てた山下陽司氏と、裏千家の茶人である岩本涼氏という異色の組み合わせが、伝統とスケールの両立を実現しつつあります。

京都・浅草・金沢での国内展開を経て、2026年にはオランダ・アムステルダム、続いてロンドンでの海外1号店も控えています。グローバル抹茶市場の追い風を受けた成長スピードから目が離せません。日本の抹茶文化を世界へ届けるという壮大なビジョンが、どう形になっていくのか、今後の展開に大いに期待したいところです。

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