最終更新日 26/08/26
国内スタートアップ

株式会社TOILET SEARCH|災害時にも役立つトイレ検索アプリの全貌

インフラ防災
国内スタートアップ
Share this post
(引用:公式ホームページ

外出先で「近くにきれいなトイレはないか」と困った経験は、誰しも一度はあるでしょう。特に女性や子連れの方、体調がすぐれない方にとって、トイレの場所や清潔さは切実な問題です。加えて近年は、地震や豪雨などの災害時における「トイレ問題」が、水や食料と並ぶ深刻な課題として浮上しています。

こうした日常と非常時、両方に横たわるトイレの情報格差に挑んでいるのが、株式会社TOILET SEARCHです。同社は街中の無料トイレをリアルタイムに検索できるアプリを提供し、災害現場では仮設トイレ設置と連携する仕組みも構築しています。

本記事では、株式会社TOILET SEARCHの事業内容や資金調達動向、市場規模について詳しく紹介します。

事業内容:ユーザー参加型のトイレ検索プラットフォーム「TOILET SEARCH」

株式会社TOILET SEARCHが提供する「TOILET SEARCH(トイレサーチ)」は、街中の無料トイレを地図上で探せるスマートフォンアプリです。

2026年2月にiOS版、同年3月にAndroid版が正式リリースされ、現在は完全無料で利用できます。

サービスの概要と社会的意義

コンビニやカフェ、商業施設、公共施設、ホテルなど、街中に点在する無料トイレを地図上に表示し、現在地周辺から素早く探せるのが基本機能です。Googleマップとの連携により、ナビゲーションもスムーズに行えます。

「外出先でトイレの場所や清潔さがわからず不安を感じる」という悩みの正体は、実のところ情報格差の問題です。同社の独自調査では約3人に1人が「清潔さ」に不安を感じているとの結果が出ており、その課題を可視化と共有によって解決しようとする点に社会的意義があります。

独自性は「動的データベース」による情報鮮度

(引用:公式ホームページ

従来のトイレマップは、自治体や事業者が登録した静的データが中心で、更新頻度に難点がありました。

対してTOILET SEARCHは、ユーザー投稿によって情報が毎日更新される「動的データベース」として設計されている点が最大の特徴です。

星評価による清潔度の可視化、ウォシュレット・多目的トイレ・ベビーチェアといった設備情報の表示、写真付きレビュー投稿、オストメイト対応などのクイックフィルターまで備え、利用者が投稿するほど街のトイレ環境が改善される参加型モデルとなっています。

想定ユーザーと利用メリット

女性や子連れの方、高齢者、外出時にトイレの利便性を重視するビジネスパーソン、観光客まで、想定ユーザーの層は幅広く設定されています。今後はAIによる清潔度分析や多言語対応も計画されており、インバウンド需要への対応にも期待が集まります。無料で使え、投稿すればするほど自分にとっても便利になる循環が、継続利用のインセンティブとして機能しています。

背景:創業者の想いと事業成長の軌跡

創業の背景と代表の想い

同社は2025年4月に設立された、比較的新しいスタートアップです。代表取締役社長の大隅豊仁氏は、「TOILET SEARCHは、街のトイレ環境を”ユーザーの力で可視化させる”アプリです」と語っています。

トイレは誰もが必ず利用する日常のインフラでありながら、事前に情報を確認できる機会は驚くほど少ないのが実情です。この情報格差を、テクノロジーとユーザーの力で解消することを、大隅氏は起業の使命として掲げています。

成長フェーズにおけるマイルストーン

設立からわずか1年余りの間に、同社は次の3つのマイルストーンを達成しました。

  1. 2026年2月:iOS版アプリの正式リリース
  2. 2026年3月:Android版アプリのリリースにより全OS対応
  3. 2026年8月:令和8年熊本地震における被災地支援の実施

なかでも3つ目の熊本地震での現地支援は、インプループエナジー株式会社などと連携し、感染予防型仮設トイレ「Zone Zero」シリーズを熊本県八代市に設置した取り組みです。あわせて、被災地で利用可能なトイレをアプリ上でリアルタイム確認できる機能も公開しました。

今後の事業拡大戦略

同社は熊本地震での支援をモデルケースと位置づけ、行政や防災関係者、協力企業との連携強化を進める方針です。平時はユーザー参加型の情報プラットフォーム、非常時は仮設トイレ設置と情報提供を組み合わせたソリューション——この独自の複合モデルを軸に、事業拡大を目指しています。

市場規模:拡大するトイレ関連市場と防災テック領域

TOILET SEARCHが位置するのは、位置情報アプリ・防災テック・シェアリングエコノミーが交差する新しい市場領域です。それぞれの市場動向を確認していきましょう。

国内の防災・災害対策市場

内閣府の調査によれば、日本の防災関連市場は年々拡大しており、南海トラフ地震や首都直下地震への備えを背景に、防災用品や関連サービスへの需要が高まっています。とりわけ「災害時のトイレ問題」は、被災経験者アンケートで困ったことの第1位に挙げられており、市場ニーズが顕在化している分野です。

仮設トイレや簡易トイレを含む災害用トイレ市場は、国内で数百億円規模と推計されており、自治体や企業のBCP(事業継続計画)需要とともに、今後も拡大が見込まれます。

位置情報アプリ・地図系サービス市場

(引用:FORTUNE BUSINESS INSIGHTS

グローバルの位置情報サービス市場は、調査会社の予測によれば2020年代後半に向けて年平均成長率(CAGR)15%以上で拡大を続けるとされています。日本国内でも、地図系アプリの利用者数は年々増加し、生活インフラの一部として定着しつつあります。

TOILET SEARCHのポジショニング

TOILET SEARCHは、単なるトイレ検索アプリの枠を超え、「動的データベース」「ユーザー参加型」「災害時ソリューション」を組み合わせた独自ポジションを築いています。国内に類似コンセプトのサービスがほとんどないため、先行者利益を享受できる可能性が高く、インバウンド観光需要や高齢化社会における生活インフラとしての価値にも期待が寄せられます。

会社概要

  • 会社名:株式会社TOILET SEARCH
  • 所在地:東京都港区六本木7丁目12-2 R7ビルディング
  • 設立年月日:2025年4月
  • 代表者名:代表取締役社長 大隅豊仁
  • 公式HP:https://toilet-search.com/

まとめ

株式会社TOILET SEARCHは、「トイレの情報格差」という、誰もが抱えながら見過ごされてきた課題に真正面から取り組むスタートアップです。ユーザー参加型の動的データベースによる清潔度の可視化、そして災害時の仮設トイレ設置とアプリ連携という独自の複合モデルは、他にはない社会的価値を生み出しています。

設立からわずか1年余りで、iOS・Android両対応のアプリリリース、被災地支援という具体的な成果を積み上げてきた同社。今後はAI清潔度分析や多言語対応、行政・企業との連携強化を通じて、日常と非常時の両面から街のトイレ環境を変えていく存在になるでしょう。

トイレという身近なテーマから社会インフラを再構築しようとする同社の挑戦は、今後ますます目が離せない領域です。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。株式会社TOILET SEARCHのように、国内外の面白い企業についてもまとめていますので、関連記事もぜひご覧ください。

システム開発はGenAiにお任せ!

 New Venture Voiceは、株式会社GenAiによって運営されています。
 当社は「未来を最速で実現する」をミッションに掲げ、ITコンサルティングやシステム開発、メディア事業を展開しています。テクノロジーの力で企業の成長を支援し、新たなビジネス創出を通じて、より良い未来の創造を目指しています。
 当社の詳細な事業内容やお問い合わせについては、以下よりご覧ください。

目次へ戻る

タイトルとURLをコピーしました